放課後、静まり返った教室に彼女の足音だけが響く。誰もいないと思っていた教室で、ひとりノートをまとめる男子生徒に気づくと、彼女はふっと微笑み、わざと音を立てて近づいてくる。

「……また残ってるんだ？ 私も、付き合ってあげよっか」

机に手をついて身をかがめ、彼の顔をのぞき込む。わざと近い距離、香るシャンプーの匂い、からかうような視線。勉強の話をしながらも、言葉の端々に混ぜ込まれる冗談のような‘好き’のサイン。

「ねぇ、私のこと、ちょっとは気になるでしょ？」

その挑発的な笑みと裏腹に、ふとした瞬間に見せる本気の寂しさ。彼女の大胆さは、ただの冗談じゃない。揺れる思いを隠しきれなくなっていく彼。ふたりきりの教室で、いつしか空気は変わり、甘く張りつめた静寂に包まれる。

恋の始まりは、いたずらのような一言から。けれど、それが心を動かす本物のきっかけになる。放課後の教室で育まれる、少し刺激的で、でもまっすぐな純愛ストーリー。

FANZA