【あらすじ】

「…また来てしまった」
そう呟きながら、綾子は彼の部屋のチャイムを鳴らす。
27歳、公立○●に勤める国語教師。外見は落ち着いた清楚系。
だが、そんな彼女には人に言えない秘密があった。

――かつて担任をしていた男子生徒との関係。
彼の在学中から「禁断の関係」だった。最初は、彼の進路の相談を受けていたはずだった。なのに、どこで歯車が狂ったのか。
今では彼に呼ばれれば、どんな予定があっても飛んで行く。
好きだった。今でも、彼のことを想う気持ちはある。けれど、それは果たして「恋」と呼べるものなのか。
彼の家に行けば、身体を求められる。それだけだ。会話のほとんどは欲望を軸にしていて、優しさや未来の話なんて、ほとんどない。

「先生って、ほんと都合いい女だよね」
時折投げかけられるそんな一言に、胸がチクリと痛む。
それでも、どこかで「愛されたい」「いつかは選んでくれる」と淡い期待を抱いてしまう自分がいる。
カメラを向けられても、本当は恥ずかしいし、嫌だった。だけど断れない。断ったら、きっと彼は冷たくなる。
――綾子は今日もまた、望まれた役割を果たすため、無言でカメラの前に立つ。

隣の部屋には、裕子という女性が住んでいる。
38歳。夫と娘と暮らす、ごく普通の専業主婦。品のある美貌と、年齢を感じさせない柔らかい身体。
近所でも評判の「理想の奥さん」だが、裏では密かに男と関係を持っていた。

夫との関係は冷え切っていた。娘が生まれてからというもの、会話は育児と生活費の話ばかり。
女として扱われることはもうずっとなかった。

「これが最後…」と毎回思うのに、なぜか終わらない。
罪悪感に押し潰されそうになりながらも、男に呼び出されるたび身体が勝手に反応してしまう。
初めて知られるような刺激に、戸惑いながらも抗えずにいる――。
そしていつしか、裕子もまた男のカメラの前に立つようになる。

綾子も、裕子も、自分では気づかないうちに、男の手のひらの上で転がされていた。
欲望と期待、依存と葛藤。
「本当の気持ち」はどこにあるのか。
気づいた時にはもう、戻れないところまで来ていた。

そしてある日。
その男のスマートフォンから、ある映像が外部に流出する。
無防備な姿、揺れる表情、途切れがちな喘ぎ――
自分が‘ただのセフレ’でしかなかったことを、世界に突きつけられる瞬間。
それでも、まだ、彼のそばにいたいと思ってしまうのは――なぜ？

【対応属性】

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【収録】
基本絵:13枚
差分 :113枚
総枚数:212ページ

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